わかえだより2
アッセンブリー教団に昔あった日曜学校部(SS部)。
その頃、中高生向きの「わかえだ」という月刊誌が発行されていました。
その「わかえだ」に、私の「けいろう先生の思い出」が掲載されました。
もう30数年前のことで、私が神学生の時です。
教師時代の思い出を書くことになったのです。
その時の原稿が出てきたので、ここにアップしてみようと思いました。
30数年前のものです。
その2回目
==
けいろう先生の思い出 2
受験シーズンを迎えると、かつて教え子の内申書を書くのに、連日夜遅くまで苦労していたことを思い出します。
今回はその時の思い出深い一人の生徒について書くことにします。
彼女は病気のため、小学校の時からずっと遠足・運動会等の学校行事には参加できず、また休むことも多い女の子でした。
その彼女を中学3年生で担任した時、5月の修学旅行に行けるかどうかが問題になりました。
医者はダメというのですが、進学できるかどうかもわからない彼女にとっては、もう学校行事というものに参加する機会はないと思われ、「行きたい!」と強く希望していました。
私もぜひ行ってほしくて祈っていました。
彼女の強い希望のためか、その頃は体調も良く、御両親がお医者さんにかけあって下さり、許可を得ることができました。
しかし「十分睡眠をとらせて疲れさせないこと」という条件付きでした。その時、一つの心配がよぎりました。宿泊すると言えば、夜遅くまで先生に見つからないように起きていて、おしゃべりをするのを楽しみにしている人が多いでしょう。「みんな早く寝てくれるかなー」という心配でした。その為祈っていました。
そして、私はクラスの生徒に本当に感謝しました。
他のクラスの生徒は遅くまで起きていたのに、私のクラスの生徒は彼女のために消灯時間にきちんと寝てくれたからです。
生徒たちの暖かい配慮は他の色々な所にも見られ、楽しく修学旅行を終えました。
その後、彼女は少し自信もつき、水泳大会、体育祭にも参加できました。その時の声援は忘れられません。
しかし、ついに進路のことで壁にぶつかりました。ある専門学校に入学したのですが、体が続かずやめてしまい、家にとじこもったままになりました。
そして、私が神学校に入学する前お父さんから電話があり、精神的に不安定になっていることを知らされました。
それですぐ教会に来てもらい、話しました。
その日、彼女はイエス様を信じたいという気持ちを持ち、顔に笑みがこぼれ、明るく変わり始めました。
その後、ずっと教会に来続け、洗礼を受け、受霊もしました。
しかも、高校へ行きたいという思いが高まり、定時制高校を受けて合格してしまいました。神様はなんとすばらしいことをなさるのだろう、とつくづく思いました。
まさか合格できるとは思っていなかったし、もし合格しても通い続けられないと思っていたのです。そんな私の不安を吹き飛ばして、喜んで教会と学校に通っています。ハレルヤ!
「神は、みこころのままに、あなたがたのうちに働いて志を立てさせ、事を行わせてくださるのです。」(ピリピ 2:13)
| 固定リンク